Jun04

最も人気のNYワインを造る男 ローマン・ロス

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ニューヨーカーの間で最も有名なニューヨークワインと言えば、Wolffer Estate(ウォルファー・エステート)のロゼワインでしょう。ニューヨーク随一の高級別荘地・ハンプトンでは絶大な人気を誇り、NYセレブ達はボトルではなく、箱買いをするのがスタンダード。

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そんな大人気のロゼワインを造るのはドイツ出身の醸造家、ローマン・ロス氏。1988年のWolffer Estate設立時から醸造家を務め、ニューヨークワインの品質向上にも多大な貢献をしている人物です。10年前は年間4,000ケース程度だった生産量が、今では20倍の7万ケースに急増。5年前には夏が終わる前にロゼが完売になったことがニュースで話題になったり、昨年はワイナリーの前に箱買い用のドライブスルーが登場したりと話題に事欠きません。ロゼワインだけでも5種類あり、最近はロゼのシードルやジンまでも登場。今やローマンが触るものはすべてピンクになるとまで言われるほどです(笑)。

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Wolffer Estateが他のロングアイランドのワイナリーと違うのはそのロケーション。ニューヨーカーにとっては憧れの高級別荘地・ハンプトンにあることです。ハンプトンの人達はWolffer Estateを「our winery」と言って、ワインを買うだけではなく、日常的にワイナリーに通っています。ブドウ畑を見渡す美しいテラスにワインを飲みに行ったり、有名シェフを招いたディナーイベント、アートやチャリティーイベントなども頻繁に開催されています。まさにニューヨークセレブの社交場です。

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しかしながら、日頃から高級ワインをたくさん飲んでいる味にうるさいNYの富裕層を魅了出来るのはやはりWolffer Estateのワインの品質が高いから。「カリフォルニアの様な太陽をたっぷりと浴びた濃厚なワインは造れないので、冷涼な気候を活かした酸味と果実味のバランスが取れた食事に合わせやすいワインを目指している」とローマンは言います。ロゼも最初から狙っていたわけではなく、夫婦二人で一本飲めるロゼワインを造りたかったそうです。それが避暑地でのロゼ需要と相まって人気となり、ニューヨークにおけるロゼワインブームの象徴的存在にまでなりました。

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日常に楽しめるワインのゴールドラベル・シリーズに対して、ホワイトラベル・シリーズはニューヨークのワイン産地としての可能性を追求するための上級キュベ。畑のロケーションや収量を厳選した上質のブドウのみを使い、フランスのボルドーやブルゴーニュの高級ワインと比べても遜色のないレベルに向上しています。

昨年で30周年を迎えたWolffer Estate。醸造家であり、共同オーナーでもあるローマン・ロス氏の造るワインはますますと進化を遂げていくでしょう。

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